粉引花絵カップ藤
島根県浜田市の石州亀山焼の陶芸作品の紹介と日常についてのブログ。
陶芸家になるには、どうしたらいですか?
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陶芸家になるには、どうしたらいですか?
というメールをときどきいただきます。

陶芸家になるにはって検索しただけでも、いろいろ悩まれている方が
おられます。


陶芸家になるにはどうしたらいいのでしょうか?

陶芸家になるには

「陶芸家」の皆さんは、 専業で生活が成り立っているのでしょうか?


陶芸家になりたいといってもそれはそれは多岐にわたっています。

■オブジェ専門の陶芸家
■タイル作り専門の陶芸家
■ぐい飲みから大きな花器花瓶、水かめまで作る陶芸家
■すり鉢のみとか花器のみとかを専門に作る陶芸家
■絵付け専門の陶芸家
■釉薬を研究するだけの陶芸家
■陶芸技法を研究するだけの陶芸家
■他の陶芸家の作品もまとめて販売する陶芸家
■一生独立はしないで窯元や陶芸家の先生について働く陶芸家
■大きな陶磁器工場で絵付けのみとかろくろ製造のみとか完全分業体制の
中で働く陶芸家
■作品を制作、販売しつつ、陶芸教室を副業として運営する陶芸家
世間的には一番このタイプが多いように思います
■大きな陶芸教室を本格的に運営し、自分の作品はあまり作らない陶芸家



自分はいったい何を作りたいのか?
どんな仕事をしたいのか?
まずは自問自答してみてください。


はっきり言って 陶芸家になるには、特別な資格はいりません。
免許とか登録とか申請も必要ありません。
だれでも陶芸家になれます。

なんとこの世界では自称『陶芸家』が通用するんです。
男女の別、年齢も関係ありません。
作った作品がコンスタントに売れて生活が成り立つようであれば、
一人前の『陶芸家』です。


ところがなかなかこれが難しい。


古くからある窯元さんでも廃業されたり、他の仕事と兼業したり

陶芸だけで食べていこうというのならほんとうにたいへんです。
ある程度作ることができて、いいものを焼くことができても
今の時代買ってくださるお客様がたいへんシビアですから、
販売に不安がある場合は、本業をちゃんと持たれて、趣味の世界
で陶芸を極められたほうが楽しいのではないかと思います。



どんな苦労もいといませんという方は、以下の学校で勉強されるか
陶芸家のお弟子さんになってください。

お弟子さんの給料なんてほとんど0円に近いと思っていたほうがいいですね。
お弟子さんになる前には数年間は食べていけるだけの貯金をしておいた
ほうがいいです。

大きな窯元さんでもお弟子さんの月給は4万円から5万円ぐらいだと
聞いたことがあります。
これでももらってるほうだとは思いますが厳しいですね。


茨城県窯業技術センター(笠間)

栃木県窯業技術センター(益子)

京都府立陶工高等技術専門校

愛知県立窯業高等技術専門校
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/yogyo-senmonko/0000053657.html

常滑市立陶芸研究所

京都府立陶工高等技術専門校 

京都伝統工芸専門校

多治見高校専攻科

備前陶芸センター

有田窯業大学校 

多治見市陶磁器意匠研究所 

島根デザイン専門学校
http://www.shimade.ac.jp/

美大、芸大の陶芸科など


ちなみに私は大学卒業後、愛知県立窯業高等技術専門校の陶磁器科卒業です。
私のころには陶磁器科は、30歳未満のコースと30歳以上のコースと2つあったんですが
現在では1つにまとめられているようです。

学校に行ってると1年、2年と拘束されますし、年間の授業料や月々の生活費もかかります。

そんなひまもお金もないと言う方は、自分で陶芸材料を買い込んで
作品を作って焼く。そして販売店に売り込み交渉をするなんていうことを
地道にやらなくてはなりません。
なんにせよ陶芸家として独立するなら避けては通れない道ですね。

個展、他の窯元や陶芸家さんなどと共催する作品展で販売したり、
パソコンが使えるならブログを書いたり、ネットショップを開業したり
やらなきゃいけないことややったほうがいいことがたくさんあります。

たまたまテレビに出たら人気に火がついた、なんていう運のいい陶芸家は
まれです。地道にやりましょう。


すでに本業でしっかり収入があり生活が安定してる方は、
ご家族のためにこの世界に一足飛びに入られるのは、やめておいたほうが
いいです。こんなはずじゃなかったといっても、引き返すことはできません。
失ったものは大きかったと気が付いたときには時すでに遅しというやつです。

まずは陶芸教室などで練習を積み重ね、粘土や釉薬、装飾技法などに
ついて学ばれたらいろいろな陶芸公募展に応募してみてはいかがですか?











陶芸公募展
http://katouen.jugem.jp/?eid=6303


実力があって運が良ければ入選するかもしれません。
そこから人生が変わっていく人も多いようです。





陶芸家になるにはつまり、実際に陶芸家として開業するためには、
どれぐらいの資金が必要でしょうか?

まず陶芸をする場所が必要です。
これがなくちゃ始まりません。

借りますか?
作りますか?
自宅の部屋を使いますか?

場所をどのように確保できるかで、資金的にずいぶん変わって
きますね。


粘土1袋15〜20キロ  2000円ぐらいから10000円ぐらいまでと
種類やランクによりさまざま。
もちろん粘土の出る山や田んぼをお持ちの方はタダです。
掘り出す労力は必要ですが、、、。
作品を継続して大量に作るためには、数トンは必要です。









釉薬を作るための原料
土石類
平津長石、対州長石、福島長石、釜戸長石、志野長石、三河長石
益田長石、温泉津長石、福島珪石、天草陶石、タルク、蝋石、
ベントナイト、蛙目粘土、木節粘土、朝鮮カオリン、中国カオリン、
ニュージーランドカオリンなど

含鉄土石
鬼板、黄土、赤粉、やけ、来待石粉

灰類
土灰、わら灰、松灰など各種の木々ごとの灰
天然灰か人工的な合成灰かで価格が違う

着色剤
酸化鉄、弁柄、酸化銅、二酸化マンガン、酸化コバルト、
酸化スズ、酸化ジルコニウム(ジルコン)、酸化チタン、
、珪酸鉄


自分の釉薬を作るには最低限これらが必要で扱える知識が必要です。
各種1キロ入りの袋だと500円から2000円ぐらい
たくさん使う原料は20キロ入りでまとめて買うほうが便利です。



粘土で作品を作るときには、竹やそのほか木でできたへらなどを
たくさん使いますが、自作できればタダ。
時間がない場合は、すべて買うことができます






桜の木は材料にいいですよ。伐採した桜の木は少しもらっておいたほうが
いいです。ぜったいに役に立つ日がきますので、、、。
ちなみに解体した古い家屋の戸の敷居に桜の木が使われていることが
多いので覚えておいてください。古くて堅くていいですよ!

買っても1個200円から1000円ぐらいです。
削り仕上げ用のカンナは各種買ったほうがいいかもしれませんね。


絵付け用の筆 - 面相筆等
絵の具 - 粉末、液体、チューブ入り 色ごとに各種

これは下絵付け用、上下絵付け用に各種あります。
素人が絵の具や筆を作ることは普通無理ですので買ったほうが早い



手回しロクロは、小さいので3000円〜5000円ぐらい
大きいので10000円ぐらい



電動ロクロ 50000円から400000円ぐらい
 









みかん箱程度の電気窯(家庭用100V使用) 100000円ぐらい

窯を設置する場所があって、資金もあり、将来への決意も
堅いのであれば、0.3以上のガス窯、灯油窯をお薦めします。
ただし灯油窯は煙やすすがでるのでご近所がある場合はやめたほうが
無難です。トラブルのもとです。

新規設置は消防法の適用を受けることがありますので、
窯を買われるお店に事前に相談されたほうがいいと思います。
窯は買ったけど、消防署の検査が通らなくて使えないじゃぁ、、、。
0.3の窯でだいたい本体価格が1000000円ぐらいです。
あと運搬費、設置費などがかかります。
販売店から遠方の場合は、設置にやってきた方の宿泊費、交通費、
食事代等(×人数)もすべて負担しなければならない場合があります。







その他にも、
制作場所とは別に原材料の保管場所、原材料を入れておくタッパーや
はんどうやかめがなければ漬物用のたるなどが釉薬ごとに必要。

すいひ設備、土練機、攪拌機、ミル、陶板機、秤(はかり)大小、コンプレッサー
グラインダー、ハンドディスクグラインダー、草刈機、チェーンソー、
のみ、ハンマーなどの各種大工道具、作品保管用のコンテナ、
新聞紙、包装紙、緩衝材、ダンボール箱、台車、自動車などなど



知識や情熱だけでは解決しないことが多々あります。
陶芸家になるのは、決して難しいことではありませんが
前途多難な職業であることは間違いないでしょう。
かなりの覚悟をもってがんばってください。




ただ個人的な意見としては 

『やめとけ!』といいたい。

あなたが考えてるほど甘くないので。







『陶芸家になるには』って検索してこられた方へ

この記事を読んでやる気がでましたか?

または

やっぱ無理そうだからやめよう

と思いましたか?


ご意見をコメント欄へお寄せください。




日々の仕事や個展展示会のご案内をしている
石州亀山焼のFacebookページはこちら
http://www.facebook.com/kameyamayaki


陶芸家 佐々木弘吉 個人のtwitterはこちら
https://twitter.com/potterpotter




2015年秋より作品の販売を以下のネットショップでしています。
良かったらご利用ください。

minne(ミンネ)
https://minne.com/kameyamayaki

iichi
https://www.iichi.com/shop/kameyamayaki

Creema
http://www.creema.jp/c/kameyamayaki/selling

tetote
https://tetote-market.jp/creator/kameyamayaki/






陶芸家になるには

陶芸家になるには

森 孝一, 山田 明





食器、タイル、鑑賞陶器、セラミックスなど、暮らしの中で広く活用されている焼き物。
その歴史、ジャンルや産地の紹介、制作のプロセスなどを丁寧に解説し、
陶芸の魅力を伝える。活躍中の陶芸家5人のドキュメントも収録。





目次

1章 ドキュメント・土と炎に魅せられて(焼きもの作りは自分探しの
旅陶芸の根源を問う作家新しいフォルムへの挑戦者 ほか)



2章 陶芸家の世界(陶芸家とは―土と火を操り、日用品から美術品までを作る

焼きものの見方―焼きものの名前には情報が盛りだくさん
日本の焼きものの歴史(総論)―大陸から日本へ、そして日本から世界へ ほか)



3章 なるにはコース(心構え―土に対して愛情をもち、技術に関して真剣であること 
適性―“焼きものが好きなこと”だけ。ただし厳しい競争が待っている
陶芸家への道―王道はない。一途に作りつづけること ほか)







陶芸は、造形、色彩、デザイン、感覚、焼成などすべてにわたっての
総合芸術です。自分の表現したいことをさまざまな材料や方法で発表できます。

さまざまな技法について一人一人先生について勉強するには人生は
あまりにも短すぎます。そこでこのブログでは、陶芸書籍を中心に華道、
茶道を含めた日本の伝統工芸について 理解を深めてくださる方を一人
でも増やしたいそう願い、陶芸本を御紹介しています。



追記
土地や木に余裕のある方は冬場の暖をとったり、薪窯の薪を準備するのに
苦労されることと思います。木は手に入ったけど斧で割るのがたいへんで
たいへんで歳とともに苦労することになります。
そこで薪割り機です。これいいですよ!









JUGEMテーマ:陶芸

 
評価:
林寧彦
バジリコ
¥ 1,944
(2007-07-13)

陶芸本&陶芸用品 / comments(10) / trackbacks(0)
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    陶芸について調べてたらこのサイトにたどり着きました。
    『陶芸家になるには』で検索したらこのサイトにたどり着いたわけですが陶芸家になりたいとはいまのところ思っていなくてでも色々と作ってみたいと思って調べてたら事細かくいろいろ書いてあってすごくわかりやすくて理解できてよかったです。
    やっぱり陶芸家って大変なんだなと思ってしまいました。
    それでも陶芸って奥が深くてずっと続けていけそうな物なんだとも思いました。
    まだまだなにも陶芸のことは知らないからそう思ってるだけなのかもしれませんが、記事を参考にお勉強してみようと思います。
    このような記事を読ませて頂きましてありがとうございました。
    from. paO / 2011/11/12 2:21 PM
    paO様メッセージありがとうございます。
    『陶芸家になるには』って検索してこられたってことは
    やはり陶芸をやってみたいんですよね。
    これで食べていくいかないは別にして、
    お近くで陶芸体験できるところがあれば
    何回かやってみるとか、陶芸の本を買って勉強してみるとか
    してみてください。いまはネットでもいろいろ陶芸関係の本が
    出ていていいですよね!
    私などの書いたものが参考になるのかどうかは
    全然自信がありませんが、だいたいこういう感じかなという
    ところがつかめていただければ幸いです。
    from. Sasaki / 2011/11/13 6:08 PM
    昔、6年窯元で勤めていた者です
    結婚出産を機に退職して13年。
    昨年うっかり土に触りふつふつと蘇ってしまいました。
    どうせ苦労するなら好きなことで苦労したいと思っていた矢先にここにたどり着きました。
    読んで良かったです。
    読んだ上で前向きに考えて行きます(^^)
    from. ミソスケジロウ / 2013/02/04 10:00 AM
    ミソスケジロウ様
    昔とったきねづかですね。技術や知識はすでにおありの
    ようですので、徐々に作品作りも再開されてみては
    いかがですか?
    人生ってご自分で思っている以上に短いものですし、
    また健康で体を動かせることができる時間も限られて
    います。
    がんばってくださいね!
    from. SASAKI / 2013/02/04 3:35 PM
    私ではなく中3の息子なのですが、我が家では色んな習い事をさせられない為、自分がやりたい習い事を1つ真剣に考えてみて!!と 長男は小学5年生で陶芸を選びました。 現在中学3年生なのですが、人との付き合いが苦手で、2年生3学期から不登校になり毎日自宅にいる生活をしているのですが、週1回の陶芸教室だけは休まず習いに行っています。
    これから、進学等を考えなければいけない時期なのですが、現状学校へ行けていない為、親として色んな視野で助言できればと?! 本人が好きな陶芸!! 陶芸家弟子入り で検索したところこちらに辿り着きました。
    読ませて頂き、知らない情報を得る事も出来ましたし、一度 今通っている陶芸教室の先生に相談してみるのも1つの方法だな?!と、とても参考になりました。
    ありがとうございます。 
    from. ruri / 2013/06/04 1:20 PM
    rui様
    中3の息子さんのお話ですね。
    学校へ行けるかどうかなんて長い人生から見ると
    それほど意味があるとは思えません。
    息子さんは陶芸に非常に意欲があありのようですので、
    今行かれてる陶芸教室の先生にご相談されるのが
    やはり一番いいと思います。
    息子さんの人生がかかっていますので、
    お母さんご心配かと思いますが
    がんばってください。

    from. SASAKI / 2013/06/09 8:50 AM
    管理者の承認待ちコメントです。
    from. - / 2014/06/25 9:53 AM
    ナオピン様

    メールにて返信させていtださきました!(^^)!
    from. SASAKI / 2014/06/28 12:45 PM
    あくまでも、独立開業なので方法手段は、様々です。
    私は、脱サラから独学でもう23年がんばっています。
    そんなに陶芸家になるのは、難しくないですよ。
    ただ運営していくのは、会社と同じなので大変です。
    とりあえず、陶芸家になってみてはどうですか。
    仕事は、山のようにあります。
    from. 橋本 太郎 / 2014/08/08 3:52 PM
    橋本様
    メッセージありがとうございます。
    私も陶芸家になって2十数年になりますが、たいへんですね。
    お互いがんばりましょう!(^^)!
    from. SASAKI / 2014/08/09 11:11 AM
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